医療技術部
薬剤科
薬剤師は、医師が作成した処方箋に基づいて医薬品を調剤し、供給しています。また、薬の安全性、有効性などに関する情報を集めて医師や看護師へ提供し、薬の適正な使用法についての助言を行っています。外来患者様に対しては、処方された薬が適正かどうか確認して、院外処方箋の監査を行います。入院患者様に対しては、定期、臨時の処方箋による調剤をしています。その他、注射薬、消毒薬、輸液等の準備、管理も行っています。
入院患者様への誤投薬を防ぐため、その都度ラベル(氏名、日付、曜日、服薬時間、 貼付時間を記載)を添付しています。
国の方針により、院外処方につきましては、より安価なジェネリック医薬品への変更可能な処方箋の発行を行っています。最寄の薬局で患者様の意向によりお選びいただけます。アレルギーのある方、持病のある方、妊娠中または 妊娠する可能性のある方、授乳中の方、使用中の薬のある方は、事前に医師にお伝えください。皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。
放射線科
病院理念に基づき、信頼される病院を目指して、患者様にとって安心、安全な医療を提供してまいります。昨今の医療では画像診断が重要な役割を担っており、的確な診断ができるよう精度の高い画像を提供できるよう日々精進しております。
マンモグラフィ
当院ではマンモグラフィ検診施設画像認定を取得しています。撮影は、検診マンモグラフィ撮影認定資格を取得した女性の診療放射線技師が対応しており、痛みや不安などを軽減するように努めています。
CT
X線を利用して身体の断面を撮影する検査で、主に頭部、胸部、腹部などの病変の精査を行います。
透視装置
X線を連続して照射し、リアルタイムに透視画像を見る装置です。
骨塩定量検査
X線を用いて骨密度を測定しています。定期的に検査を行うことで、骨粗鬆症の発見及び治療効果の判定ができます。
検査科
検査科の業務は、検体検査と生理検査の2つに大きく分けられます。検体検査では患者様から採取させていただいた血液、尿、便などの検体を用いて検査し、異常の有無を調べます。生理検査では心電図検査や超音波検査など、担当者が直接患者様に接して検査を行います。いずれも病気の発見や診断、治療効果の判定などに役立つ大切なものです。正確かつ迅速に検査結果を提供できるよう心がけております。
検体検査
患者様から採取した血液、尿、便などの検体について分析を行います。その結果は病気の発見や診断、治療の判定に用いられます。(外部委託の必要な項目に関しては結果が出るまでに時間がかかる場合があります。)
心電図検査
脈の乱れ、胸の痛み、動悸などの症状の際、心臓に異常がないかを調べるための検査です。患者様に安心して受けていただけるよう、原則女性技師が検査を担当しています。
超音波検査(腹部エコー・頸動脈エコー)
腹部エコー検査では、肝臓、胆のう、膵臓、腎臓、脾臓などの腹腔内臓器の様子を観察することで、胆石や腫瘍の発見に有用な検査です。頸動脈エコー検査では、首にある頸動脈の状態を観察することで、動脈硬化の程度や血管が詰まっていないかの診断に役立ちます。
動脈硬化検査(CAVI/ABI)
血管の硬さ(CAVI)や、血管の詰まりの程度(ABI)の推測ができ、動脈硬化症の診断に役立つ検査です。
リハビリテーション科PT
理学療法士はPhysical Therapist(PT)とも呼ばれます。ケガや病気などで身体に障害のある人や障害の発生が予測される人に対して、基本動作能力(座る、立つ、歩くなど)の回復や維持、および障害の悪化の予防を目的に、運動療法や物理療法(温熱、電気等)を用いて、自立した日常生活が送れるよう支援する医学的リハビリテーションの専門職です。治療や支援の内容については、理学療法士が医学的・社会的視点から身体能力や生活環境等を十分に評価し、それぞれの目標に向けて適切なプログラムを作成します。
理学療法士は動作の専門家です。関節の動き・筋力の最適化、麻痺・痛みの軽減など運動機能に直接働きかける治療法から、動作・歩行練習などの能力向上を目指す治療法まで、動作改善に必要な技術を用いて日常生活の自立を目指します。人生100年の時代、健康を維持していくためにその人に合った身体運動をアドバイスし、共に考えます。
運動療法
当院は特殊疾患病棟のため、様々な疾患の方を対象としています。寝たきりなどの二次的合併症の予防、リスク管理も含めて担当セラピスト(理学療法士・作業療法士・言語聴覚士)が対応します。患者様の能力を最大限発揮し、退院場面においては住宅改修や在宅生活のイメージを共有し、ご本人、ご家族の不安が軽減するよう他サービスとの協力も図ります。
生活・動作指導
外来のリハビリテーションは、理学療法士が対応します。主疾患の運動療法から、健康管理の生活指導まで積極的に声かけをしています。徒手療法だけでなく物理療法も活用し、患者様が自宅で継続できる効果的な運動指導や生活のポイントを支援しています。
物理療法
当リハビリテーション室に新たに牽引機器を導入しました。以前の牽引機器に比べて装具のセッティングが簡潔になり、姿勢を変える必要がないため、患者様の負担が軽減しました。また、機械が自動的に理想の姿勢にセットするため、効率的な治療を実現しています。
リハビリテーション科OT
作業療法士Occupational Therapist(OT)は、作業に着目して、その人らしい生活の再獲得を目指したリハビリテーションを実施します。この作業とは、食事、着替え、家事、仕事、趣味、遊び、対人交流、休養など人が営む生活行為と、それに伴う心身の活動など日常生活のすべての活動のことです。お身体の不安がありながらも、住み慣れた地域で、大切な方といつまでも楽しく生活が続けられることを一緒に考え、作業を通して支援や提案をします。年齢に関係なく各々の世代でお困りのことに積極的に関わり、人生の最後まで「できること」に目を向けてサポートすることを心がけています。また、必要に応じて自助具や福祉用具などの道具を用いるなど、動作を行いやすい生活環境の検討、指導も行っています。
作業療法の目標
作業療法では、基本的な運動能力から社会に適応する能力まで、3つの能力を維持・改善し、その人らしい生活の獲得を目標にします。
- 基本的動作能力:運動や感覚・知覚、心肺や精神・認知などの心身機能
- 応用的動作能力:食事やトイレ、家事など日常で必要となる活動
- 社会的適応能力:地域活動への参加、就労・就学
人々が健康と幸福を促進するために行われる作業
患者様に興味や意欲をもって訓練に臨んでいただくため、作品作りを治療に用いることがあります。手工芸を用いた作業活動は、内容がイメージしやすく、対象者の認知機能や構成能力にはたらきかけながら、身体的機能を引き出す効果があります。
生活方法の取得に向けて
病気やケガの状態が安定し、より具体的な生活をイメージして機能や能力の改善を図ります。生活していくために必要な能力の開発や手段の獲得を通じて、人それぞれの生活方法の習得を目指します。
(例) 食事をするための練習 服や靴の着脱をする練習
調理や掃除など家事の練習 買い物や散歩など外にでる練習
豊かに生きるために
住み慣れた場所でその人なりの生活を送る支援をします。社会の中で、生きがいを持ち豊かに生きるための生活の実現を図ります。
(例) 地域コミュニティへの参加
実際の仕事場に近い環境での就労の支援自助具を使用した趣味やレジャーを楽しむ援助
その人にあった、より生活しやすい環境づくり
リハビリテーション科ST
言語聴覚士(speech therapist:ST)は、人間にとって重要な「話す」「聞く」「食べる」などの動作に課題を抱える人に対して、専門的な評価や生活指導を行い、社会復帰や自分らしい生活ができるよう支援します。対象となる障害は、高次能機能障害(失語症、注意障害、遂行機能障害など)、運動性構音障害、摂食嚥下障害です。言語障害、嚥下障害などの問題へ専門的にアプローチし、検査や評価を行います。その後、患者様の状態や必要性に応じて、指導や助言を実施します。他職種と連携し、チーム医療の一環として患者様を支えていくのが特徴です。
当法人では事業所間の連携を活かし、入院・外来・通所・訪問で、必要に応じて言語聴覚士が関わり、障害をもつ方やご家族の支援を行います。言語機能や摂食・嚥下機能に特化した言語聴覚士は、リハビリ職の中でも特に幅広い年齢層の患者様に関わっています。また、患者様の人生を最期までサポートする役割を担い、その社会的意義に努めていきます。
食べる:嚥下障害へのサポート(嚥下訓練)
加齢や脳卒中後の障害やその他の病気などが原因で、うまく飲みこめず、よくむせるようになります。その場合に、噛むから飲みこむまでの過程で問題になっている部分を探します。その後、問題を解決するために口腔周囲の筋力を強化したり、患者様に適した食事内容(食べ物を細かく切る、とろみをつける等)の助言をします。
話す:発声障害へのサポート(言語訓練)
言葉が思い出しにくい、呂律が回りにくいという症状は脳梗塞や脳出血など脳卒中にとても多くみられる後遺症です。失語症、構音障害、吃音症、音声障害などの原因は複雑であるため、まずは言葉の状態を評価し、その方の状態に適した訓練を行います。障害がある方が少しでも会話を楽しむことができ、自分らしい生活ができるよう支援していきます。
栄養科
栄養科では、入院患者様・デイケア利用者様の食事提供と、入院・外来栄養指導、特定保健指導(積極的支援・動機付け支援)を行っています。栄養に関する業務は、食事提供、減量指導および血糖コントロール指導から、疾患・生活習慣・嗜好に合わせた食事内容や食材の選択方法の提案、経腸栄養剤やとろみ・栄養調整食品などの選択と情報提供まで、業務の幅が広いことが特徴です。栄養指導では治療に伴う様々な制限を守りつつ、食事の楽しみの部分も感じていただくために誠実に向き合うよう努めています。食品に関することでお困りのことなどありましたら、ぜひ管理栄養士までお声かけください。
栄養指導
栄養指導では、医師の指示に基づき、病気を患っている患者様や食生活に不安のある方を対象に、その病態に応じた食事相談や食事療法をご提案します。健康維持・増進のために、何をどれくらい食べたらよいのか具体的にお伝えし、食と栄養の専門職としてサポートします。
特定保健指導(動機付け支援・積極的支援)
当院では、特定保健指導担当者研修会を修了した管理栄養士による特定保健指導を行っています。食事面からのサポートを中心に運動も含め、個人のライフスタイルに合わせた効果的な減量プログラムをご提案します。対象となった方はご予約ください。
給食調理
治療の一環でもあり楽しみである食事を安心、安全の行き届いた形で提供するため、日清医療食品株式会社を協働パートナーとして心をこめて給食を手作りしています。常食は陶器での食事の提供、季節ごとの行事食や旬の食材を積極的に取り入れた季節感のある食事を提供しています。
お楽しみメニュー
月に1度、ワンプレートの食器を使用したお楽しみメニューを提供しています。
おやつ会
月に1度、おやつ会を実施しています。管理栄養士手作りのおやつのほか、ソフトクリームや肉まん、あんまん、ピザまんなどを提供しています。
勉強会の実施
厨房内の衛生管理の一環として、定期的に手洗い検査を行い、常に清潔を保つ取り組みをしています。勉強会では、時事ニュースの食品関連事案、食中毒などテーマを挙げて知識を深めています。